2023年は長く続いたアフターパンデミックからの回復期として日本企業の海外活動も活発化しており、イベントグローブのユーザー数も前年比155% と大きく成長しました。昨年はアジア・北米のフィンテック関連、北米のコミコン、東南アジアのコスメトレードショーなど、海外イベントへの出展・参加サポートも再開し、多くの日本企業の海外市場での活動をサポートしています。
年も明けて、まだまだ不安定なウクライナ情勢、イスラエル情勢など懸念される材料は残りますが、確実に日本企業による海外イベントへの動きは活発化してきています。イベントグローブでは、2024年も様々な海外イベントの情報をお届けするとともに、日本企業の海外市場での活動をサポートしていきます。
2023年に最も閲覧された海外イベントは？
イベントグローブでは、昨年に続きユーザーの方々が閲覧した海外イベントページのアクセスランキングを元に、海外イベントの注目度をまとめてみました。2023年にGoogle AnalyticsがユニバーサルアナリティクスからGA4に移行したため、ランキングの指標を従来のPVからイベントページを利用したユーザー数に変更しています。またイベント開催直前に限らず年間を通じて閲覧されているイベントについては、継続性という観点から注目度スコアを設定して、業界における重要度・興味度を計測しています。
注目度スコアの考え方：
イベントの規模や開催時期も違うため、単純な閲覧数（PV)に加えて、注目度スコアという指標を追加しています。閲覧数が上位でなくても年間を通じてアクセスのあるイベントは、次回参加を含めて検討するユーザーの多い顧客ロイヤルティの高いイベントと考えられます。年間を通じて7ヶ月以上に渡り閲覧ランクの高いS/Aグループについては、参加検討時期から次回の参加プランニングまで、参加継続性の高いイベントであることが想定されます。
Sグループ：
CES、MWC Barcelonaを始めとした業界デファクトイベントに加え、AWS re:Invent、Dreamforce、Oracle CloudWorldといったツールベンダーによるカンファレンスイベントが台頭している状況は昨年と変わりありませんが、Burning Manが2022年の圏外（60位台）から9位に上がっており、これはパンデミックの影響による開催不確実性からの回復と2023年の豪雨による開催地の状況が様々なソーシャルメディアでシェアされた事も大きな要因と思われます。これらのイベントは会期以外も年間を通じて閲覧されているイベントであり今後多くの参加者を集めるでしょう。
他に世界三大家具見本市のひとつであるMaison&Objet(50位台⇒14位）、SEMICON China(70位台⇒16位）が大きな注目を集めています。
Aグループ：
テクノロジー関連、半導体、ソフトウェア、エネルギー等、様々な専門業界系のイベントが多く閲覧されています。AGRITECHNICA(80位台⇒27位）、Miami Boat Show(60位台⇒33位）が大きくユーザー数を伸ばしています。そして日本からも多くの参加者を集めているSXSW(50位台⇒40位）、国内開催が予定されていたWeb Summit(60位台⇒42位）がユーザー数を回復しています。
2024年の予測
2020年に始まり長く世界経済に多大な影響を与えたパンデミックからの回復もあり、より多くのユーザーがイベントグローブを利用していますが、2024年頭時点での大きな懸念事項は為替レートの状況となります。
イベントグローブは経済メディアではないので、為替変動要因ではなく単純な傾向のみに言及すると、2022年4月には1ドル117円前後だった為替レートが同年秋には一気に150円/ドルまで円安に動き、2023年初頭に128円台まで戻すも、秋には再び151円/ドルを突破しました。世界的にはインフレによる物価上昇傾向にあり、当然海外出張やイベントへの出展コストも上昇する傾向にあります。2023年末に向けて円高が進み142円/ドル前後で年を越しました。
2024年に向けて金融系アナリストは1ドル120円台の円高への動きを予想していますが、円高の効果が実際の企業の海外のイベント活動に反映されるには少々時間がかかるかもしれません。昨年頭に予想した通り、SXSWやWeb Summitへのアクセスも回復しており、2024年はより多くの日本人が海外イベントに参加すると思われ、少しでも海外出張しやすい環境が整うことが望まれます。
イベントグローブでは、今後も海外イベントの参加する方々をサポートするために様々なサービスを開発していきますので、引き続きよろしくお願いします。
