注目記事ランキングに見る企業のオフライン戦略
2021年もすでに一四半期が終わってしまいますが、あらためて2020年に最も注目を集めた記事のランキングを公開です。
(⇒ 2020年上半期の注目記事ランキングはこちらへ!)
企業にとっての中期的なグローバルにおけるビジネスのプラットフォームとして重要なカンファレンス/展示会。企業は着々と次のステップに向けた調査を進めています。イベントグローブでは、そんな企業の関心事を閲読記事のランキングでまとめました。
下期に入りDreamforceへのアクセスが伸びる
上期は、MWC Barcelona、CES、SXSWの御三家に加えてGPU Technology Conference Silicon Valley(GTC)とGame Developers Conference(GDC)への注目が集まりました。これらのイベントについては2019年にも上位に位置しており、特にMWC Barcelonaは常に注目を集めていました。
2020年の下期に入りセールスフォースが主催するDreamforceへのアクセスが急増し、結果として年間を通じて最もアクセスが多かったのがDreamforceです。2020年は通常のモスコーニセンターでの開催(11月)が見送られ、12月にワンデイでのオンラインに限定されての開催でした。
また上期には20位圏内に入っていなかったFood Taipei、New York Comic Conなど非テクノロジー系のカンファレンスが躍進しています。
2020年下期(7〜12月)記事別アクセスランキング

2020年の下期は、当面フィジカルなイベントが開催されないだろうという想定から、今後のオンライン開催でのイベントの参加について検討されている企業が多かったようで、イベントグローブへの相談もオンラインイベントへの参加と出展サポートについてが大半を占めています。
下半期の月別ランキングに見る情報ニーズの変化
2020年7〜9月 月別アクセスランキング

2020年の7〜9月期においては、年内の世界中のイベントのスケジュールが未確定であったため、12月以降から2021年にかけてのスケジュールに注目が集まっています。となり始めた時期で、未確定、第三四半期には、コラム系の記事にアクセスが増えています。
2020年10〜12月 月別アクセスランキング

第4四半期に入ってもDreamforceへのアクセスは多いですが、12月に入るとCESが一気に伸びています。そして通常の6月から12月に開催時期をずらしたFood Taipeiが今期は注目を集めています。
2020年通年 イベントグローブで最も注目を集めた海外イベントは?

2020年通年では、MWC Barcelona、SXSW、CES、Dreamforceが上位に入っています。MWCとSXSWについては開催が中止されたため4月以降はアクセスが激減の状態が続いていましたが、MWCについては通信インフラ業界にとって最重要のマーケティングプラットフォームということもあり、年の後半には回復しています。
また2020年はオンラインで開催されたWeb Summitが大きくアクセスを伸ばしています。2022年には東京で開催されるということで、2021年には大きな関心を集めると予想されます。
事業会社主催イベントの課題
興味深いのは、上位の注目イベントの中で、Dreamforce、GPU Technology Conference、Oracle Open Worldなどテクノロジーサプライヤーである事業会社による主催イベントへのアクセスの伸びです。
これらの企業は日本国内にも法人があり、日本法人が十分な情報を提供できればイベントグローブも必要ないのではないかと思います。実際にイベントグローブの立ち上げ当初は、これらのベンダーによるイベントはあまり重要視せず掲載情報は限定的でした。しかし最近のサーチのキーワード等を見ると国内に十分な情報が提供されておらずイベントグローブでも、これらのイベント情報の提供の必要性を感じています。この辺りのイベントマーケティングについては、別途コラムにまとめてありますので、ご興味の方はご覧いただければと思います。
まだまだ今後の見通しは楽観的ではありませんが、企業のオフライン活動への準備は確実に進んでいます。イベントグローブでは、今後も企業の情報ソースとしてのグローバルカンファレンスの情報をお届けします。