流行るモノと流行らせるモノは違う
”キーワードのマジック”とも呼べるのだけれど言葉の遊びとは奥が深いモノであり罪深いもの。
”インスタ映え”なんて言葉を5年後に憶えている人がどのくらいいるのか?
流行語大賞を取るワードの中には人や企業に傾注しすぎていて流行語としては中立性やサステナビリティ(持続性)に欠けるものが多い。これはひとえに賞を取りに行くという広告業界にありがちな行動に端を発しているのではないか?
広告クリエイティブの話と同じで、流行語を作りに行く行為は、本来モノを売るための広告をカンヌで賞を取るために制作する行為と変わらない。サステナブルではないのだ。サステナブルでない広告(キャンペーン)は、時間の経過と共に価値が減少する。
現に最近の調査で商品名や社名を憶えたCMは、タケモトピアノやハズキルーペと言った、一流と言われるクリエーターがカンヌ狙いで作ったクリエイティブではない。
言葉の本質
話をキーワードに戻せば、本来の流行語は社会性を持ってサステナブルな言葉である方がよい。海外での流行語の傾向を見れば明らか。
上記の現代の記事にもあるが、本当の流行語はGoogleが教えてくれる実際に人々が使っているワードに他ならない。
例えば米国の場合(代表的なものを抜粋)
1993年:Information Superhighway
1998年:e-
1999年:Y2K
2012年:hashtag
2017年:Alternative Facts、#Me too など
もちろん最近の日本と同じで軽薄短小な言葉も含まれているが、Y2Kや#Me tooのような社会的な知性を感じるワードが多いのが事実。これらの言葉が将来に向けてキーワードとなり人々のモノの考え方に大きな影響を与えていく。