ビッグアイデアを目指そう

カンファレンス参加の目的を考えてみる

なぜ、そのカンファレンスに参加するんだろうか?

実際に参加しているカンファレンスを考えると、所属する業界のど真ん中のテーマのカンファレンスが多いのは当たり前であって、金融業界の人間がマーケティングイベントに参加したり、医療業界の人間がトラベル系カンファレンスに参加するケースは少ない。

カンファレンス参加の本質的な目的は、その場での学びや出会いを直接仕事に結びつけることなので至極当然。でも、いつものカンファレンスに参加しているだけで、新たなインスピレーションが生まれるのだろうか?

実はテーマが分かりにくいカンファレンスも多い

例えばSXSWって何のカンファレンスだろう?と考えると、ミュージックとフィルムから始まり、後にインタラクティブというプログラムが追加され、日本からも多くの参加者を迎えているカンファレンスくらいしか説明出来ないかもしれない。ミュージック/フィルム業界以外で考えると、インタラクティブと言うのは実は曖昧な定義で、感覚的には日本からの参加者は広告業界が多い印象。

2014年に初めて参加した時に知り合ったアメリカ人がいっていたこと。彼は元々は美容師で、面白そうだからとたまたま参加したSXSWでインスパイアされて、2年後には美容室とかの予約プラットフォームサービスを販売していた。こんなセレンディピティーを提供するのがSXSWだったということ。

特に、近年のカンファレンスでは、テクノロジーの話題を取り込まないものはない訳で、直接的に自分の業務分野と関係ないと思っていても、今まで業界内で誰も考えなかったテクノロジーの使い方とかは、その業界にいるプレイヤーだからこそ思いつくんじゃないだろうか?

暗号通貨の技術として注目をあびたブロックチェーンも、近年では金融はもちろん、エネルギー分野においても活用は語られていて、これも過去に誰かエネルギー業界の人がブロックチェーン関係のカンファレンスに参加したからこそ思いついたんじゃないだろうか?

インスピレーションとビッグアイデアが重要

これらを実現するのがイノベーションであって、それは必ずしもテクノロジー依存ではなく、思考の転換からも産まれる。例えば医療業界の人間がトラベル系のカンファレンスに参加して医療ツーリズムのアイデアを思いついて、テクノロジーを取り込んだ画期的なプログラムを開発するなんていうのが良い事例。おそらく従来参加している医療系カンファレンスに参加しているだけでは、思いつくのが数年先になることがインスピレーションで実現できる。

インスピレーション→ビッグアイデア→イノベーションの流れを作ることが大事で、それを助けるのがカンファレンスにおけるセレンディピティーだと思っている。

だからこそ最初から目的を絞ってしまうことは、可能性を制限してしまうかもしれない。

もちろん、目的が具体的で限定的であれば、今後はツール/テクノロジーベンダーのカンファレンスが良いものになっていくので、それらに参加するべきだし、業界を横断する意味でのマーケティングカンファレンスも有用。

もう十分に古いとは言われているけど、SXSWが作るエコシステムはインスピレーションという意味では優秀。そしてカウンターカルチャー的な観点から見れば、Burning Manも面白そう。Summit LAもカンファレンスの内容はビジネスの実益的に見ると面白そうです。

他にもBaby Bathwaterとか、まだまだインスピレーショナルな場所はたくさんありそうです。